大和言葉(読み)やまとことのは

精選版 日本国語大辞典 「大和言葉」の意味・読み・例文・類語

やまと‐ことのは【大和言葉】

源氏(1001‐14頃)桐壺「伊勢・貫之に詠ませ給へるやまとことの葉をも、もろこしの歌をも」

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デジタル大辞泉 「大和言葉」の意味・読み・例文・類語

やまと‐ことば【大和言葉/大詞】

日本固有の言葉漢語外来語に対していう。和語。やまとことのは。
和歌。やまとうた。やまとことのは。
「その―だに、つきなくならひにければ」〈東屋
平安時代の、上品な言葉。雅言がげん
「それこそもう―でお人柄におなり遊ばすだ」〈滑・浮世風呂・三〉

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大和言葉」の意味・わかりやすい解説

大和言葉
やまとことば

漢語外来語が入る前から日本語にあった単語をさす。「和語」 (古くは「倭語」) ともいう。狭義国語。日本語の基礎語彙の圧倒的多数がこれで,単語の音形は短く,「手」「雨」などのように1~2音節から成り立っているものが多い。ただしこれらの基本語が合成したり,接辞が接合することにより3音節,4音節といった合成語派生語がつくられる。なお「大和言葉」が,おもに中古語に基づく雅語をさしたり,和歌 (やまとうた) をさしたりすることもある。

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知恵蔵mini 「大和言葉」の解説

大和言葉

日本語を構成する要素で、漢語、外来語に対し、奈良時代以前からあった日本固有の言葉「和語」のこと。和詞(やまとことば)とも言う。漢字訓読みが大和言葉に対応する。特徴としては、擬声語以外は語頭に濁音半濁音が来ない、古語の語頭の音が落ちた結果であり、語頭にラ行音が来ない、合成語が作られる際、語形変化が起こる、など。東海道新幹線の車名が大和言葉でつけられてきたというエピソードが報道され、話題となった。

(2014-9-29)

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改訂新版 世界大百科事典 「大和言葉」の意味・わかりやすい解説

大和言葉 (やまとことば)

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世界大百科事典(旧版)内の大和言葉の言及

【和語】より

…日本で本来の日本語をさしていう。〈倭語〉とも書き,〈大和言葉(やまとことば)〉ともいう。日本語語彙の三大要素の一つとして,漢語(字音語),外来語に対して,種(しゆ)の違いを強調する用語。…

※「大和言葉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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