大木(町)(読み)おおき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大木(町)」の意味・わかりやすい解説

大木(町)
おおき

福岡県南部、三潴郡(みずまぐん)にある町。1955年(昭和30)大溝(おおみぞ)、木佐木(きさき)、大莞(おおい)の3村が合併して町制施行。筑後平野(ちくごへいや)中央部の低湿地帯で、クリーク網が県下でもっとも密である。西日本鉄道天神大牟田(おおむた)線、国道442号が通じる。耕地面積の20%近くをクリークが占める水田地帯で、機械化が進み、イネの生産性は高い。1995年(平成7)筑後川土地改良事業による圃場(ほじょう)整備が完了した。イグサ栽培が盛んであったが、近年では畳の需要減と輸入品の増加でイグサ栽培は減少、かわってイチゴやキノコなど施設型農業が大きく成長している。畳表や花むしろ加工に力が入れられている。福岡県い製品商工業組合が管理する「福岡県い業会館」の本館と旧宿直棟は国の登録有形文化財。旧村名の大莞はイグサに由来し、かつての湿地帯を物語る「牟田」という地名も多い。筑後の特産品として有名な久留米絣(くるめがすり)の工場がある。面積18.44平方キロメートル、人口1万3820(2020)。

[石黒正紀]


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