大束(読み)オオタバ

デジタル大辞泉 「大束」の意味・読み・例文・類語

おお‐たば〔おほ‐〕【大束】

[名]大きな束。⇔小束
[名・形動]
大ざっぱなこと。また、そのさま。大まか。雑。
「悪く―なことを言って落着いているよ」〈紅葉多情多恨
偉そうな態度をすること。また、そのさま。おおふう。
「―を言うな、駈落の身分じゃないか」〈鏡花婦系図

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精選版 日本国語大辞典 「大束」の意味・読み・例文・類語

おお‐たば おほ‥【大束】

〘名〙
① 束の大きなもの。⇔小束
※滑稽本・古今百馬鹿(1814)下「大把(オホタバ)の葱を三把に」
② (形動) 細かい点にこだわらないで、おおまかに物事を扱うさま。おおざっぱ。
浮世草子・風流曲三味線(1706)六「亭主随分小道な事いはず共〈略〉物事大たばに捌けと」
③ (形動) 偉そうな態度を示すさま。偉そうな口を利くこと。→大束に出る
洒落本遊子方言(1770)更の体「『これ新これ新』『なんでおざんす。あんまり其やうに大たばにいっておくんなんすな』」

だい‐そく【大束】

〘名〙 (「たいそく」とも) 薪(たきぎ)やわら、また、髷(まげ)などのたばの大きいこと。また、そのもの。大たば。
サントスの御作業(1591)二「daisocu(ダイソク) ニ ヒ ヲ トモシテ」
※浮世草子・日本永代蔵(1688)六「大釜の下より大束(たいソク)の葭(よし)もへしさりしに、あまた人庭に有ながら、是をさしくべる人もなくて」

おお‐つか おほ‥【大束】

〘名〙 (「つか」はたばねた数の単位) 束の大きなもの。とくに、除目(じもく)申文を大きくたばねたもの。おおたば。〔雲図抄(1115‐18頃)〕

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