大死一番(読み)ダイシイチバン

デジタル大辞泉 「大死一番」の意味・読み・例文・類語

だいし‐いちばん【大死一番】

自我を一切捨てて仏道に身をささげること。転じて、死んだ気になって精いっぱいやること。「大死一番難局にあたる」

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精選版 日本国語大辞典 「大死一番」の意味・読み・例文・類語

だいし‐いちばん【大死一番】

  1. 〘 名詞 〙 仏語従来自己の一切を放擲(ほうてき)して、心を空しくして仏法に徹すること。俗に、一度死んだつもりになって、大いに奮起すること。死んだつもりで、がんばること。
    1. [初出の実例]「大疑現前し、大死一番して大歓喜を得る底は、数限りもなく是れあり」(出典:遠羅天釜続集(1749‐51)答念仏与公案優劣如何問書)
    2. [その他の文献]〔碧巖録‐四十一則・評唱〕

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四字熟語を知る辞典 「大死一番」の解説

大死一番

仏教で、今までの自己の一切を投げ捨て、心をむなしくして仏法に徹すること。転じて、一度死んだつもりになって、大いに奮起すること。死んだつもりで、がんばること。

[使用例] 「大死一番乾坤新なり」と独仙君は目くばせをする[夏目漱石吾輩は猫である|1905~06]

[使用例] 禅で大死一番、一旦死んでみろというのもけだしここの事だろう[長与善郎*竹沢先生と云ふ人|1924~25]

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