大河西郷・西郷(読み)おおかわさいごう・さいごう

日本歴史地名大系 「大河西郷・西郷」の解説

大河西郷・西郷
おおかわさいごう・さいごう

中世の高来たかく郡内の郷名。大河村の西部に位置したことから大河西郷と称したが、のちたんに西郷とされる。貞応元年(一二二二)六月の青蓮院門跡領年貢定文(華頂要略)に年貢三〇〇石(うち一〇〇石は大乗院寺用)とする「鎮西西郷」は、当地の可能性があるともいう。仁治二年(一二四一)五月二日の関東下知状(大川文書)に「肥前国大河」とみえ、大河行元代子息行友と行元の弟大河行則(幸則)・大山寺俊幸(行元の妹乙姫の夫)らの間で相論があり、幕府は幸則に親父幸明の譲状案および一家の輩の連署にまかせて領知すべきことを命じている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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