大聖観音寺(読み)だいしようかんのんじ

日本歴史地名大系 「大聖観音寺」の解説

大聖観音寺
だいしようかんのんじ

[現在地名]住吉区我孫子四丁目

観音宗、山号吾彦山、本尊聖観音。俗にあびこ観音という。もと真言宗で吾彦山中坊不動院と号した(摂津名所図会)。寺伝によると聖徳太子開基。寺内に三六の支院を有していたが荒廃し、そのうちの中之坊を空海が再興したという。古来より皇族武家帰依したといい、本尊は聖武天皇の勅願仏、護摩堂の不動明王は醍醐天皇の勅願仏と伝える。また後深草天皇は書を、楠木正成甲冑を、豊臣秀吉は陣袍を寄納したと伝えるが、明治一四年(一八八一)火災で堂宇とともに焼失した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android