大高坂維佐子(読み)おおたかさか・いさこ

朝日日本歴史人物事典 「大高坂維佐子」の解説

大高坂維佐子

没年元禄12.9.17(1699.10.9)
生年万治3.11.7(1660.12.9)
江戸前期の著述家阿波の人成瀬忠重の娘で,名はいち。維佐子は字。松山藩儒者大高坂芝山と結婚。幼時から学を好み,観音信仰にも篤かった。藩主松平定直夫人亀の方の父越後高田藩主稲葉正直の要請により『唐錦』13巻(復刻,『日本思想大系』16巻)を編述。中国の『女四書』などを広く参照し体系づけ例証を挿入し,女性による女訓書の先駆となる。他に『続女訓』10巻があるが未詳。<参考文献>柴佳子『江戸時代の女たち』

(中嶌邦)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大高坂維佐子」の解説

大高坂維佐子 おおだかさ-いさこ

1660-1699 江戸時代前期の文筆家
万治(まんじ)3年11月7日生まれ。大高坂芝山(しざん)の妻。和漢の学をおさめ,信仰がふかかった。伊予(いよ)松山藩主松平定直の夫人にのぞまれて,女性の心得をとく「唐錦」をあらわした。元禄(げんろく)12年9月17日死去。40歳。阿波(あわ)(徳島県)出身。本姓は成瀬。名はいち。字(あざな)は別に維(伊)佐。号は喬松女。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「大高坂維佐子」の解説

大高坂維佐子 (おおたかさかいさこ)

生年月日:1660年11月7日
江戸時代前期;中期の女性。文筆家
1699年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android