天医(読み)てんい

精選版 日本国語大辞典 「天医」の意味・読み・例文・類語

てん‐い【天医】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 天の巫医。治療行為を助ける存在と考えられた。各月ごとに天医と扁鵲(へんじゃく)の所在を示した天医扁鵲法(たとえば、正月には天医は卯に在り、扁鵲は酉に在る)、日の十干ごとに天医の所在を示した推日天医法(たとえば、甲と己の日は卯)、各月ごとの推月天医法(たとえば、正月は酉)、行年ごとの行年天医法(たとえば、子の年は卯)がある。
    1. [初出の実例]「蝦蟇経云〈略〉凡疾病当従天医下来癒、吉。又云、凡病人不癒、当従天医治之」(出典:医心方(984)二)
  3. 八卦忌でいう吉方の一つ。天医の方。遊年の卦の上・中段陰陽を変えたもの(たとえば、遊年が離なら天医は兌)。主に養生についての吉方とされた。
    1. [初出の実例]「てんゐにし御くすり」(出典:師守記‐貞治二年(1363)閏正月自一日至六日紙背)
  4. 北斗七星の一つで、福星の巨門星のこと。〔欽定協紀弁方書‐本原二・小遊年変卦〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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