天津神・国津神(読み)あまつかみくにつかみ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「天津神・国津神」の意味・わかりやすい解説

天津神・国津神
あまつかみくにつかみ

日本神話の神々を、天と地という概念によって二つに分類したもの。しかし、その基準はかならずしも明確ではない。一般的には、高天原(たかまがはら)系(大和(やまと)朝廷)の神々が天津神葦原中国(あしはらのなかつくに)系(土着氏族)の神々が国津神ということになっている。祭祀(さいし)的氏族の神々が天津神、生産者的氏族の神々が国津神という説もある。なお『古事記』には、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)など5神を「別天神(ことあまつかみ)」(特別な天の神)としている。伊邪那岐命(いざなぎのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)の2神への命令者として重視したのであろう。

[守屋俊彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android