太腹(読み)フトバラ

デジタル大辞泉 「太腹」の意味・読み・例文・類語

ふと‐ばら【太腹】

[名・形動]《「ふとはら」とも》
太った腹。また、馬などの腹の、ふくらんで垂れた部分
ふとっぱら2」に同じ。「太腹な(の)上司

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「太腹」の意味・読み・例文・類語

ふとっ‐ぱら【太腹】

〘名〙 (形動) (「ふとはら」の変化した語)
① 肥大した腹。ふとった腹。また、そのさまやその人。
※読書放浪(1933)〈内田魯庵〉銀座繁昌記「後に稲田が太っ腹を抱へての憶出の笑ひ咄」
② 大胆なこと。ずぶといこと。また、そのさまやその人。
※歌舞伎・名歌徳三舛玉垣(1801)五立「哥詠み面のふとっぱら」
度量の大きいこと。小さな事にこだわらず、心の広いこと。また、そのさまやその人。ふとばら
洒落本・大門雛形(1789‐1801)三「思ひのほかふとっはらの女郎なり」

ふと‐ばら【太腹】

〘名〙 (「ふとはら」とも)
① 肥え太った腹。また、腹のふくらんでたれた部分。多く、馬についていう。
今昔(1120頃か)二五「此の海には、〈略〉深さ馬の太腹になむ立つなる」
② (形動) 物に動じないで、度量の広いこと。また、そのさまや人。ふとっぱら。
※不如帰(1898‐99)〈徳富蘆花〉上「中将は所謂喜怒容易に色に形はれぬ太腹(フトバラ)の人なれば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android