奇貨(読み)キカ

デジタル大辞泉 「奇貨」の意味・読み・例文・類語

き‐か〔‐クワ〕【奇貨】

珍しい品物
利用すれば思わぬ利益を得られそうな事柄機会
「道士らが王室の李姓であるのを―として、老子を先祖だと言いなし」〈鴎外魚玄機

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精選版 日本国語大辞典 「奇貨」の意味・読み・例文・類語

き‐か‥クヮ【奇貨】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 珍しい品物。立派な人材
    1. [初出の実例]「於是乎舶厥琦貨、互市乎四海」(出典解体新書(1774)序)
    2. [その他の文献]〔元稹‐酬楽天東南行詩〕
  3. 利用すれば思いがけない利益が得られるかもしれない事柄、事情、機会。
    1. [初出の実例]「妄庸競馳。以住持奇貨」(出典:東海一漚集(1375頃)二・無夢住東福江湖疏)
    2. 「王室の李姓であるのを奇貨(キクヮ)として、老子を先祖だと言ひ做し」(出典:魚玄機(1915)〈森鴎外〉)

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普及版 字通 「奇貨」の読み・字形・画数・意味

【奇貨】きか(くわ)

めずらしい品物。掘り出し物。〔史記、呂不伝〕子楚(しそ)は秦の孫(げつそん)、侯に質(ち)となり、~居處困(くる)しみを得ず。呂不邯鄲(かんたん)に賈(あきなひ)し、見て之れをれんで曰く、此れ奇なり、居(お)くべしと。

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