妙清の乱(読み)みょうせいのらん(英語表記)Myoch'ǒng-ǔi; Ch'ǒndo undong

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「妙清の乱」の意味・わかりやすい解説

妙清の乱
みょうせいのらん
Myoch'ǒng-ǔi; Ch'ǒndo undong

朝鮮高麗時代に起った西京 (現平壌) の僧侶妙清 (のち浄心と改名) らによる反乱 (1135~36) 。仁宗時代 (在位 23~46) ,国内が乱れて民心が動揺するなかで,陰陽地理説が横行した。妙清はこの説を巧妙に利用して仁宗に接近,国粋主義的な立場で開京から西京へ遷都運動を展開した。しかし儒臣金富軾らは遷都反対の上奏を行い,仁宗も遷都計画を中止した。そこで妙清らは,仁宗 13 (35) 年西京で国号を大為,年号を天開として,反旗を翻した。仁宗は金富軾を討伐につかわし,投降をすすめたところ,内紛を生じ,妙清は殺害され,やがて反乱は鎮圧された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の妙清の乱の言及

【朝鮮】より

…彼は日本の植民地支配を打ち破る力を民族独自の精神に求め,それを歴史の中に見いだそうとして研究を進めた。そして前近代史を,民族精神と中国の文化に倣おうとする事大精神との闘争の歴史ととらえ,12世紀の妙清(みようせい)の乱により事大精神が民族精神を圧倒するに至るとして,この乱を前近代史上の最大の事件と位置付ける独自の時代区分を主張したのである。 解放以後の朝鮮人研究者による時代区分論も,基本的には上の二つの立場を受け継いだ立場で行われている。…

※「妙清の乱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android