妹村(読み)いもとむら

日本歴史地名大系 「妹村」の解説

妹村
いもとむら

[現在地名]愛東町妹

愛知川右岸、曾根そね村の北西に位置する。中世鯰江なまずえ庄の一部と推定される。春日神社のある辺りの愛知川河岸段丘上に井元いもと城跡があり、土塁や塀の跡がみられる。この城は戦国期に小倉氏の版図の一つであったと推定される。天正(一五七三―九二)末から慶長五年(一六〇〇)にかけては豊臣氏の支配下で、慶長四年一二月一日の豊臣氏大老連署知行安堵状案(毛利家文書)によれば、小倉鍋の子織田信吉に妹村のうち三二〇石が宛行われた。


妹村
せむら

[現在地名]真備町妹

南部寄りを小田おだ川が東流し川沿いに山陽道が通る。枝村井口いのくち左岸にある。「和名抄」下道郡呉妹くれせ郷に比定される。西部の妹山は永承元年(一〇四六)藤原家経に「秋深みうかぶかげさへなりや河妹山のもみぢ色そえてみゆ」(大嘗会和歌集)と詠まれている。応永元年(一三九四)仮託吉備津宮惣解文写(吉備津神社文書)に「郷 臨時夫五十人 物部末満」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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