姫島(福岡県)(読み)ひめしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「姫島(福岡県)」の意味・わかりやすい解説

姫島(福岡県)
ひめしま

福岡県糸島市(いとしまし)に属する玄界灘(げんかいなだ)の島で、周囲約4キロメートル、面積0.75平方キロメートル。糸島半島西端仏(ほとけ)崎の西方約3キロメートルの海上にある円形の島で、南端曽根(そね)崎の砂州突出、おもに花崗(かこう)岩からなるが島頂部には玄武岩がのる。南西部に50戸ほどの小漁業集落が立地し、大敷網、延縄(はえなわ)、小型底引網などの漁業に従事しているが、若年層の流出が著しい。江戸時代は福岡藩の流刑地で、1865年(慶応1)には維新の女傑野村望東尼(もとに)が流され、南西岸にその記念碑がある。対岸の糸島市志摩岐志(しまきし)から定期船があり、近年は釣り客や行楽客も増加している。人口196(2009)。

[石黒正紀]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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