孔大寺権現(読み)こだいじごんげん

日本歴史地名大系 「孔大寺権現」の解説

孔大寺権現
こだいじごんげん

[現在地名]宗像市池田

宗像地方で最も高い孔大寺山(四九九メートル)の西側山頂下に鎮座する。現在は孔大寺神社と号し、山麓に下宮がある。境内入口の神木大銀杏は県指定天然記念物。鎌倉期の宗像宮年中諸神事御供下行事(宗像大社所蔵文書/神道大系神社編四九宗像)に孔大寺護灯がみえる。「宗像大菩薩御縁起」には三所大神(辺津宮第一宮・第二宮・第三宮)織幡おりはた大明神・許斐このみ大権現に孔大寺権現を加えて宗像六社とすること、孔大寺権現の垂迹の時代は明らかではなく、吉野蔵王権現と一体異名の神名で、上古は「九州平均之役」として祭祀を行ったこと、最澄が渡唐のときに参詣し法施をしたので、法華経書写供養するようになったこと、孔大寺山の名称は山頂の大穴にちなむことなどが記載されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android