精選版 日本国語大辞典 「字音仮名遣」の意味・読み・例文・類語
じおん‐かなづかい ‥かなづかひ【字音仮名遣】
[1] 〘名〙 漢字音を仮名で表記するときの仮名遣い。歴史的仮名遣いのうち、和語のそれに対して、漢字の字音における同音の書き分けをいう。江戸時代に大体完成したが、主として「韻鏡」に拠り、したがって唐末から五代の中国音の体系に準拠している。桜・押・応・王・翁をそれぞれ「あう・あふ・おう・わう・をう」と表記する類。なお、現代仮名遣いでは、これらを、みな「おう」と表記して、和語と同列に扱っている。
※仮名遣意見(1908)〈森鴎外〉「仮名遣の困難と云ふことに就いては主として字音仮名遣のことが挙げられてあります」
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