安否確認システム(読み)あんぴかくにんしすてむ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「安否確認システム」の意味・わかりやすい解説

安否確認システム
あんぴかくにんしすてむ

インターネットの特質を生かして、災害時に家族や知人従業員などの安否確認を代理で行うネットワークサービス。2011年(平成23)の東日本大震災発生直後は、携帯電話を含む電話回線での連絡がとりにくくなったが、電子メールやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などネット経由の通信手段は比較的通じやすかった。また、ネットでは多人数に同報メールを流すことも容易である。こうした点を鑑みて生まれた安否確認システムは、災害時の混乱なかで確実な連絡手段を確保し、人と人をつなぎ、いち早く業務を再開させるものとして注目されている。法人向けサービスが主で、地震などの災害が発生すると、登録されたメールアドレスに自動的に安否確認メールを一斉配信し、返送されてきた安否状況を集約し、専用のサイトで一覧可能にするなど、利用者相互の伝言板としても機能するものが多い。スマートフォンアプリが用意されて、利用者の位置情報の取得が可能なサービスもある。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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