安東将軍

山川 日本史小辞典 改訂新版 「安東将軍」の解説

安東将軍
あんとうしょうぐん

宋書」倭国伝にみえる倭(わ)の五王に与えた将軍号。中国では,南宋の頃には安東安西安南・安北の4将軍号が成立していた。倭国王は宋の東方に位置することからこの称号を求めたが,安東大将軍号をうけたのは済(せい)と武(ぶ)のみで,珍と興(こう)は安東将軍であった。倭国王が中国に将軍号を求めたのは,自国内の外交権を独占するとともに,軍事指揮権をも掌握することをめざしたためとみられる。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android