安禅寺跡(読み)あんぜんじあと

日本歴史地名大系 「安禅寺跡」の解説

安禅寺跡
あんぜんじあと

[現在地名]長崎市上西山町

天台宗寺院。松岳山正光院と号する。正保二年(一六四五)庵を結んだのが始まりで、承応元年(一六五二)安禅寺の寺号を得たという。現応げんのう寺の玄澄を開基とする。延宝元年(一六七三)頃、宮・仏殿を造立、貞享四年(一六八七)から正徳四年(一七一四)まで長崎奉行交替の際の仮寓所とされ、境内が整備された(崎陽群談)

安禅寺跡
あんぜんじあと

京都市上京区土御門つちみかど町にあったという寺(山城名勝志)真言宗本尊は空海が唐より将来した愛染明王で、不空羂索観音と不動尊を脇士とした(拾遺都名所図会)。文明一一年(一四七九)七月一日夜に北小路きたこうじ行宮(現上京区)が炎上した折(御湯殿上日記)後土御門天皇は当寺に難を避けている。また永正元年(一五〇四)九月二八日には後土御門天皇の五回忌が執行され、「住持当今皇女」とあり(宣胤卿記)皇室と当寺とのつながりがうかがわれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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