宜野座(読み)ぎのざ

改訂新版 世界大百科事典 「宜野座」の意味・わかりやすい解説

宜野座[村] (ぎのざ)

沖縄県国頭(くにがみ)郡の村。沖縄島(本島)中部の東海岸にある。人口5331(2010)。脊梁山地から太平洋に向かって開析された隆起海食台が緩傾斜をなす。純農村地域で,第2次世界大戦前は海外移民が多かった。終戦直後は中南部からの避難民が10万人近く居住し,現在の村域に1945-46年に宜野座,古知屋,漢那(かんな),惣慶(そけい),城原,福山の6市が占領軍により設置された。避難民が故郷へ帰るようになると人口は激減し,6市も廃止されて宜野座村となった。村の面積の半分をアメリカ軍基地(キャンプ・ハンセン,キャンプ・シュワブ)が占める。農業はサトウキビ,花卉,野菜,果樹の栽培が行われる。また,畜産も盛んである。沖縄自動車道のインターチェンジがある。漢那地区は1627年(寛永4)金武きん)王子(1600-63)が薩摩から移入した種子で沖縄最初の茶栽培を始めた所として知られる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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