宝石サンゴ(読み)ほうせきさんご(英語表記)Jewelry corals

知恵蔵mini 「宝石サンゴ」の解説

宝石サンゴ

刺胞動物門花虫綱に属するサンゴ虫が作るサンゴ(珊瑚)のうち、主に装飾品に使われるサンゴのこと。全国宝石卸商協同組合により3月の誕生石と定められている。赤色桃色白色の3種が主なもので、2008年には4種の宝石サンゴが、ワシントン条約により輸出入が国際的に規制されることになった。日本では高知県が、国内の宝石サンゴ漁獲量の3分の2を占める。日本珊瑚商工協同組合(高知市)の入札では平均落札額が、13年で1キロ当たり286万円と、05年の約10倍に高騰している。中国では特に赤サンゴが縁起物として珍重されており、最高で1キロ当たり約1億8000万円にもなるという。中国国内での漁が禁じられていることもあり、14年9月中旬頃より、小笠原諸島や伊豆諸島周辺で中国の船舶によるサンゴの密漁激増、同年10月30日には計212隻の密漁船が確認されている。

(2014-11-6)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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