宝船売(読み)たからぶねうり

精選版 日本国語大辞典 「宝船売」の意味・読み・例文・類語

たからぶね‐うり【宝船売】

〘名〙 宝船の絵を売り歩く人。「おたから、おたから」と呼びながら歩いた。《季・新年》
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第三二「大節季跡より恋の責くれば せん方泪に宝舟売リ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の宝船売の言及

【初夢】より

…中国の俗説を受けて,良い夢を見るために,夢を食うという貘(ばく)を描いた紙を枕の下に入れて寝る習俗が,宮中や公家を中心に広まり,室町時代には宝船の絵を敷いて寝るようにもなった。江戸時代,とくに浮世絵の隆盛をみる元禄期から,この習俗は一般庶民の間に広まって,七福神も付け加えられ,元日には,〈お宝,お宝〉といって絵を売り歩く宝船売の姿が見られた。これらの絵は,悪い夢を見た場合には,翌日の朝に川などに流す習慣で,前年の厄をそれにつけて流し去る意図もあった。…

※「宝船売」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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