宣す・曰す(読み)のたまわす

精選版 日本国語大辞典 「宣す・曰す」の意味・読み・例文・類語

のたまわ‐・す のたまは‥【宣す・曰す】

〘他サ下二〙 (動詞「のたまう(宣)」の未然形敬意を強める助動詞「す」の付いてできたもの)
① 「のたまう(宣)①」の尊敬の度合を強めていう。仰せられる。
※竹取(9C末‐10C初)「御門仰せたまはく、〈略〉御かりみゆきし給はんやうにて見てんやと、の給はす」
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一四「今晩わいどもと同伴して、猫本へ一所に来う。なんのかんのと託宣(ノタマハ)する」
[語誌]平安時代、「おおせらる」「おおせ給う」などとともに最高の敬度を持ち、天皇摂関などに用いる。「のたまう」が一段敬度が低く、和漢両文体に広く用いられたのに対し、これは和文体を中心に用いられた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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