室君(読み)ムロギミ

デジタル大辞泉 「室君」の意味・読み・例文・類語

むろ‐ぎみ【室君】

播磨はりま室津むろのつにいた遊女。転じて、一般に遊女をいう。
出羽みよし、皆々―の名ぞかし」〈浮・五人女・一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「室君」の意味・読み・例文・類語

むろ‐ぎみ【室君】

[1] 〘名〙 播磨国(兵庫県)室津の遊女。転じて、一般に遊女をいう。
※大観本謡曲・室君(室町末)「急ぎ室君達に、神前へ御参りあれと申し候へ」
[2] 謡曲。四番目物。観世・金春流。作者不詳。播磨国室の明神では、天下太平の代を祝って遊女を舟に乗せ囃子物(はやしもの)をさせる神事があり、神職は今年もそれを行なうように命じる。三人の遊女が舟に乗って出て、船歌を歌い神楽を奏すると、この室の明神の本地、韋提希夫人(いだいけぶにん)が現われ舞を舞う。

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