室生庄(読み)むろうのしよう

日本歴史地名大系 「室生庄」の解説

室生庄
むろうのしよう

室町期と考えられる宇陀郡田地帳案(春日神社文書)に、

<資料は省略されています>

とみえる。室生庄は定田二町七反半、定畠二八ヵ所からなっていた。室生寺が預所と考えられ、同庄の知行にあたっていたものであろう。三箇院家抄(内閣文庫蔵大乗院文書)の宇多郡庄々郷々注文の一乗院方に「室生寺五寺」とあり本家は興福寺一乗院であろう。弘長元年(一二六一)の白蓮田地寄進状(百巻本東大寺文書)に「奉寄進 大仏殿燈油田事、合水田壱段者 在大和国室生庄内井戸田西寄、副進本領主尼阿弥陀仏沽券、子息僧三人(略)并室生庄領家比丘尼妙円等、已上五人在署判(下略)」とあって、これによると室生庄領家は妙円とあるので、前記田地帳案の領家分不知行等とある領家は妙円から相伝を受けた者ではないかと推測される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android