室積庄(読み)むろづみのしよう

日本歴史地名大系 「室積庄」の解説

室積庄
むろづみのしよう

現光市大字室積村を荘域とすると思われる、石清水いわしみず八幡宮(現京都府八幡市)宝塔ほうとう院領の荘園。現在、千坊せんぼう山南麓の扇状地室積地域に東之庄ひがしのしよう西之庄にしのしよう地名が残る。

立荘時期は不詳であるが、承安元年(一一七一)宝塔院主法印成清の訴えにより、同院領一二ヵ荘の領主年貢・所役等の皆済を命じた一二月一二日付の官宣旨が出されており、その一二ヵ荘のうちに「周防国室積庄」がある。

養和元年(一一八一)一二月二日にも、重ねて領主を戒飭する後白河院院庁下文案(石清水八幡宮記録)がみえる。鎌倉期に入ってからも横領が続いたようで、別当成清は源頼朝に訴えている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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