宮僧(読み)くそう

精選版 日本国語大辞典 「宮僧」の意味・読み・例文・類語

く‐そう【宮僧】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「くぞう」とも ) 神社仏事を修する僧侶。多く神宮寺などに住み、その地位神職の上に位し、別当座主院主検校(けんぎょう)などの階級があった。神亀二年(七二五)に始まり、明治二年(一八六九)に廃された。社僧神僧供僧(ぐそう)
    1. [初出の実例]「社僧宮僧(クゾウ)釈氏にして社の事に預る僧なり」(出典:神道名目類聚抄(1699)五)

きゅう‐そう【宮僧】

  1. 〘 名詞 〙 昔、諸社の神宮寺を管理していた僧。本地垂迹(ほんじすいじゃく)思想が行なわれていた明治の初年まで、諸社に付属していた神宮寺に住み込み、神社の祭礼などに奉仕していた僧。社僧。宮坊主。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の宮僧の言及

【社僧】より

神宮寺に住し仏事を修する僧侶。供僧(ぐそう),宮僧(くそう),神僧ともいう。奈良朝ころより神仏習合思想によって神社に仏寺を建て,これに別当,検校(けんぎよう),勾当(こうとう),専当,執行など多数の職階から成る僧侶を住せしめ,神官は別当を長とする僧侶の支配をうけた。…

※「宮僧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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