朝日日本歴史人物事典 「宮川経輝」の解説
宮川経輝
生年:安政4.1.17(1857.2.11)
日本プロテスタント初代の牧師のひとり。肥後(熊本県)阿蘇の神官の子として生まれ,幼少時漢籍を学ぶ。明治5(1872)年,熊本洋学校に入学。L.L.ジェーンズの感化を受け,同9年,熊本城外の花岡山で海老名弾正ら同志34人と共に「奉教趣意書」に署名した,いわゆる「熊本バンド」の中心人物。洋学校卒業後,バンドの同志と共に同志社に入学。卒業後,同志社女学校(同志社女子大)の教頭を経て同15年から43年間,大阪教会の牧師として牧会伝道に生涯を捧げた。在任中の伝道領域は朝鮮,中国東北部(満州),ハワイ,アメリカ西海岸におよんだ。著書は,自ら受講したD.W.ラーネッドの経済学講義の翻訳『経済新論』をはじめ,『活基督』『牧会百話』など多数。小崎弘道,海老名と共に日本組合基督教会三元老と呼ばれた。<参考文献>高橋虔『宮川経輝』
(原誠)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報