デジタル大辞泉 「寄」の意味・読み・例文・類語 き【寄】[漢字項目] [音]キ(呉)(漢) [訓]よる よせる[学習漢字]5年1 頼ってよりかかる。身をよせる。「寄寓・寄宿・寄生・寄留」2 人に物をあずける。送り届ける。「寄稿・寄進・寄贈・寄託・寄付」3 一時的に立ちよる。「寄港・寄航」[名のり]より[難読]寄居虫やどかり・寄生木やどりぎ・寄越よこす・寄席よせ・寄人よりゅうど 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「寄」の意味・読み・例文・類語 より【寄】 〘 名詞 〙 ( 動詞「よる(寄)」の連用形の名詞化 )① ある方向、側、場所などに近づいて位置すること。また、その位置。名詞の下に付けて用いることもある。[初出の実例]「田地の坪の西のより、東のよりなどいへるより如何」(出典:名語記(1275)四)② 身を寄せる所。頼る所。[初出の実例]「ぜひなくよりに着き給へば」(出典:浄瑠璃・十六夜物語(1681頃)一)③ =よりまし(寄坐)[初出の実例]「彼后を寄(より)に立置き、五色の弊を持せ」(出典:簠簋抄‐上)④ =よりこ(寄子)⑥[初出の実例]「よりにたつ事はいやさと茶の間いひ」(出典:雑俳・柳多留‐六(1771))⑤ 口実として利用したり、代役を勤めてもらったりする人。[初出の実例]「差出者ゆゑ寄りに立てられ、その御用も仰せつかった私し」(出典:歌舞伎・謎帯一寸徳兵衛(1811)大切)⑥ 「よりみち(寄道)」の略。[初出の実例]「十夜から余程よりかと母はきき」(出典:雑俳・柳多留‐七(1772))⑦ 相撲で、四つに組み、相手の体に密着して押し進むこと。[初出の実例]「大相撲〈略〉鞆の平(ヨリ)大蛇瀉」(出典:朝野新聞‐明治二五年(1892)一月六日)⑧ =よりあい(寄合)②[初出の実例]「町内の寄りでひょっと誰かが云ひ出したのは」(出典:医師高間房一氏(1941)〈田畑修一郎〉四)⑨ お金など物が集まること。また、その集まりぐあい。[初出の実例]「京大阪の掛の金の集(ヨ)りの悪い分にして」(出典:椀久物語(1899)〈幸田露伴〉六)⑩ 魚の寄り集まっている所。魚の群れ。⑪ =よりあい(寄合)④[初出の実例]「おどれるは月にし白きしで持(もち)て 身にしむばかりよりをつけたり〈貞徳〉」(出典:俳諧・誹諧独吟集(1666)上)⑫ 腫れものの毒が一ところに固まること。また、その固まり。⑬ 取引相場で、寄りつきのこと。 き【寄】 〘 名詞 〙 たよりにすること。委任。[初出の実例]「然而天性素頑、吏幹亦踈、分憂之寄、非二敢所一レ楽」(出典:本朝文粋(1060頃)六・申温職状〈大江朝綱〉)[その他の文献]〔魏書‐朱瑞伝〕 よそり【寄】 〘 名詞 〙 ( 動詞「よそる(寄)」の連用形の名詞化 ) よそること。寄り添うこと。近よること。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例