密印(読み)ミツイン

デジタル大辞泉 「密印」の意味・読み・例文・類語

みつ‐いん【密印】

仏語
仏・菩薩ぼさつ根本の誓いを示すため、両手の指で形づくるしるし。
禅宗で、仏性を悟った確かな証拠心印。仏心印。

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精選版 日本国語大辞典 「密印」の意味・読み・例文・類語

みつ‐いん【密印】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。
  2. 仏・菩薩がそれぞれ本誓(ほんぜい)をあらわすために、両手の十指でかたどる秘密の印契
    1. [初出の実例]「初結密印真言」(出典:拾遺往生伝(1111頃)上)
  3. 禅宗で、他の人が知らない親密な印可証明のこと。仏性を徹見した確かな証拠。
    1. [初出の実例]「江西馬祖の坐禅することは二十年なり。これ南岳の密印を禀受(ぼんじゅ)するなり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)行持上)

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普及版 字通 「密印」の読み・字形・画数・意味

【密印】みついん

印を以て封ずる。

字通「密」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の密印の言及

【印相】より

…仏・菩薩(ぼさつ)の内証(悟境),本誓(ほんぜい)(誓願),功徳,事業(じごう)(はたらき)などを象徴的にあらわしたもの。印契(いんげい),密印,あるいは単に印ともいう。サンスクリットのムドラーmudrāの訳。…

※「密印」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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