密田林蔵(読み)みつだ・りんぞう

朝日日本歴史人物事典 「密田林蔵」の解説

密田林蔵

没年:明治14.8.11(1881)
生年:天保8.9.24(1837.10.23)
明治期の実業家。越中富山町生まれ。藩政時代薩摩に行商した富山売薬商人家柄。商機に明るく家業に専念しながら売薬によって蓄積した資本をもとにして,同業の中田清平らとはかり,明治9(1876)年製薬の近代化のために株式会社広貫堂を設立し,富山売薬業の中心を築いた。また11年富山第百二十三国立銀行の設立発起人となりその副頭取となる。今日の北陸銀行前身である。これにより県内の各地に売薬業者が,その資本によって製薬会社や地方銀行を設立する新しい途を進めた。<参考文献>密田章『密田家譜』,植村元覚『富山県薬業史通史』

(植村元覚)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android