密輸罪(読み)みつゆざい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「密輸罪」の意味・わかりやすい解説

密輸罪
みつゆざい

輸入禁制品に関する不法輸入,関税免脱,無許可貨物などの輸出入の各行為を処罰するための犯罪総称 (関税法 109~111) 。この罪に関連して,犯罪に供用された船舶などが犯人以外の者の所有物であるとき,これを関税法 118条1項によって没収する際に,所有権者の財産権保護が憲法上の問題とされ,最高裁判所によって第三者没収違憲判決が示された (1962.11.28.) 。現在では「刑事事件における第三者所有物の没収手続に関する応急措置法」によって,所有権者への告知と所有権者の訴訟手続への参加の制度が設けられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android