寝待の月(読み)ねまちのつき

精選版 日本国語大辞典 「寝待の月」の意味・読み・例文・類語

ねまち【寝待】 の 月(つき)

  1. ( 月の出るのが遅いので寝て待つの意 )
  2. 陰暦一九日の夜の月の称。ふしまちの月。
    1. [初出の実例]「ねまちの月の、山のはいづるほどに、いでむとするけしきあり」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
  3. 広く陰暦二〇日以後の月の称。
    1. [初出の実例]「廿日の夜の頃まかりいでけるを猶とどめ仰せられければ さもこそはねまちの月の比ならめ出でもやられぬ雲の上哉〈承仁法親王〉」(出典:続古今和歌集(1265)雑上・一五九八)
  4. 特に、陰暦八月一九日の月。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「又ことし松と寝待の月出ぬ」(出典:俳諧・七番日記‐文化一一年(1814)七月)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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