ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「寺本婉雅」の意味・わかりやすい解説
寺本婉雅
てらもとえんが
[没]1940.12.
チベットに3回入国したチベット学者。 1899年成都から打箭炉を経てパタンまで入ったが,志をとげず帰国。 1900年北清事変に陸軍通訳として従軍,北京版大蔵経などを請来,雍和宮座首アキャフトゥクトゥを日本に招いた。 02年ドロンノールを経て,青海にいたり,05年クンブムからラサ,タシルンポ,インドを経て帰国。 06年西安を経て再び青海にいたり,ウルガより青海に帰ったダライ・ラマ 13世 (→トゥプテンギャツォ ) と接触。いったん帰国してのち 08年山西五台山にいたり,ダライ・ラマ 13世と西本願寺の大谷尊由の会見を準備し,北京滞在のダライ・ラマ周辺でも活躍した。 09年に帰国,以後研究生活に入り,15年以後大谷大学教授をつとめた。請来文献は大谷大学に所蔵されている。
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