寿延寺(読み)じゆえんじ

日本歴史地名大系 「寿延寺」の解説

寿延寺
じゆえんじ

[現在地名]前橋市六供町

六供ろつく町のほぼ中央にある。代田山法門院と号し、天台宗、本尊阿弥陀如来。貞観二年(八六〇)慈覚が開基となり、前代田まえしろたに創立したと伝える。慶長年中(一五九六―一六一五)前橋城柿宮かきのみや門外紅雲分こううんぶん村に移る。「直泰夜話」によれば、津久田つくだ(現勢多郡赤城村)の利兵衛は赤城大明神の縁起を所持し、四月八日と六月一五日に赤城山へ登山して、牛王堂より大堂までの諸商人の運上を取る権利を古くから所持していた。しかし宝永(一七〇四―一一)頃に「寿延寺と公事に及、利兵衛負て赤城之縁起を寿延寺へ取上られ、赤城山へかよふ事ならぬ様になり候よし」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報