射止める(読み)イトメル

デジタル大辞泉 「射止める」の意味・読み・例文・類語

い‐と・める【射止める】

[動マ下一][文]いと・む[マ下二]
弓矢鉄砲などで獲物を倒す。射殺す。射当てる。「熊を―・める」
うまく自分のものにする。うまく目的を達成する。「彼女の心を―・める」
[類語]勝ち取る勝ち得る射落とす有り付くせしめる物にする

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「射止める」の意味・読み・例文・類語

い‐と・める【射止】

  1. 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]いと・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
  2. 矢や弾丸を命中させて捕え、または殺す。しとめる。
    1. [初出の実例]「我君の御きせながの草摺にはっしといとむ」(出典:車屋本謡曲・摂待(1483頃))
    2. 「我れこそ射留めんと各先を争ひつつ切て放せし二三の箭は」(出典:経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後)
  3. うまく目的を達成する。自分のものにする。また、相手をくどき落とす。
    1. [初出の実例]「背後に控へてゐる嫂(あね)丈は是非射留(イト)めなければならない」(出典明暗(1916)〈夏目漱石〉一〇二)

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