普及版 字通 「導(漢字)」の読み・字形・画数・意味
導
常用漢字 15画
(旧字)
16画
[字訓] みちびく・おしえる
[説文解字]
[金文]
[その他]
[字形] 形声
声符は(道)(どう)。金文にを首と寸、首を手にもつ形に作り、その字がの初文であった。〔説文〕三下に「引くなり」(段注本)とあり、導引の意とするが、導引は道家の養生術である。馬王堆出土の帛書にその図がある。古くは除道のために異族の首を携えることがあり、そのように除道することが、すでに除道を終えたところをという。外域に通ずる道路は特に邪霊の往来するところであるから、針(余)を地に刺して除道し、その道を(途)といい、外境のところには梟首(きようしゆ)(首祭)して祓い、これを邊(辺)といった。卜辞に、羌(きよう)人に先導を命ずる例が多く、生人をも用いた。
[訓義]
1. みちびく、みちしるべする、さきだつ、ひらく、ゆく。
2. おしえる、いざなう、さとす、いさめる、おさめる、とげる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ミチビク・ヲサム・ヒク 〔字鏡〕 ヲサム・ヒケ・シルベ・ヲシフ・ミチビク 〔字鏡集〕 イフシク・マウス・イハク・マサシ・ミチビク・シタガフ・チホル・ヲサム・ヒク・ヲシフ・ミチ
[語系]
・duは同声。のち名詞と動詞に分化するが、もとは同一の字であった。
[熟語]
導引▶・導衍▶・導呵▶・導気▶・導騎▶・導訓▶・導迎▶・導言▶・導語▶・導師▶・導示▶・導首▶・導従▶・導仗▶・導▶・導泄▶・導先▶・導択▶・導達▶・導致▶・導服▶・導訳▶・導▶・導誉▶・導揚▶・導養▶・導翊▶・導吏▶・導路▶
[下接語]
引導・化導・呵導・開導・匡導・教導・郷導・導・訓導・賛導・指導・唱導・奨導・先導・宣導・前導・善導・導・率導・伝導・補導・輔導・諭導・誘導
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報