小倭郷(読み)おやまとごう

日本歴史地名大系 「小倭郷」の解説

小倭郷
おやまとごう

雲出くもず川と支流垣内かいと川・榊原さかきばら川に挟まれた諸集落を郷域とした中世の郷。小倭庄・小倭七郷ともいわれた。

「吾妻鏡」文治三年(一一八七)四月二九日条に載せる同年四月三〇日の公卿勅使伊勢国駅家雑事勤否散状に、「不勤仕庄」として「小倭田庄預所広元」がみえ、建久元年(一一九〇)四月一九日条の「内宮役夫人工作料未済成敗所々事」にも「小倭庄 下知広元畢」とあり、鎌倉初期には大江広元が預所であった。建武三年(一三三六)二月二一日の石塔義慶奉書(熊野速玉神社文書)には「御山戸」と記され、足利尊氏によって熊野新宮(現和歌山県新宮市)神官に宛行われている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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