小暗(読み)おぐらい

精選版 日本国語大辞典 「小暗」の意味・読み・例文・類語

お‐ぐら・い を‥【小暗】

〘形口〙 をぐら・し 〘形ク〙 (「お」は接頭語) まっくらである。また、うすぐらい。ほのぐらい。
※地蔵十輪経元慶七年点(883)八「暗(おぐら)夜分には、世間幽冥にして都で見ゆる所无くして」
源氏(1001‐14頃)宿木「山のかたをくらくなにのあやめも見えぬに」
おぐら‐さ
〘名〙

こ‐ぐら・い【小暗】

〘形口〙 こぐら・し 〘形ク〙 (「こ」は接頭語) やや暗い。いくらか暗い。うす暗い。どことなく暗い。おぐらい。
蜻蛉(974頃)中「こくらくなりぬれば、鵜舟どん、かがり火さしともしつつ」
こぐら‐さ
〘名〙

こ‐くらがり【小暗】

〘名〙 (「こ」は接頭語) うす暗いこと。また、その所。うす暗がり。
浄瑠璃淀鯉出世滝徳(1709頃)下「小くらがりをばそっと抜け、つつと通れば」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android