小田苅村(読み)こたかりむら

日本歴史地名大系 「小田苅村」の解説

小田苅村
こたかりむら

[現在地名]湖東町小田苅

おさ村の西、愛知川右岸に位置する。枝郷として野瀬出のせでがある。中世には岸本きしもと庄の一部で、延徳三年(一四九一)一二月二三日の室町幕府奉行人連署奉書(石清水文書)に「岸本郷小田刈」とみえ、山城石清水いわしみず八幡宮領であったが華頂門跡雑掌に横領された。また、明応二年(一四九三)九月一七日の山上含空院領所々散在田敷之事(永源寺文書)によれば、永源寺領四町余の散在田畑があった。戦国期のものと推定される得珍保海草等馬足子交名(今堀日吉神社文書)に「小田かり」とある。天正六年(一五七八)一〇月日の今在家惣書状案(蛇溝町共有文書)によれば、「小田苅山越商買」については往古より今在家いまざいけが取次いでいると記される。慶長五年(一六〇〇)彦根藩領となり、慶長高辻帳に村名がみえ高一千三七〇石余。彦根藩家臣の給地として二五家に分与され、家別に組を定めて納租米の便宜をはかり、知行所の農民の割頭から年貢を納入していた(安政二年「村高諸役米帳」小林文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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