小菅丹治(読み)こすげたんじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「小菅丹治」の意味・わかりやすい解説

小菅丹治
こすげたんじ
(1882―1961)

実業家。神奈川県の高橋家に生まれる。前名儀平。小田原呉服店にいるとき、東京で五大呉服店に入る伊勢丹(いせたん)の支配人に認められ、1908年(明治41)創業者小菅丹治の長女ときの婿養子となる。16年(大正5)2代を襲名。24年呉服店を百貨店形態に改め、30年(昭和5)株式会社に改組して社長に就任。本格的百貨店を実現すべく33年神田から新宿へ移転し、35年ほてい屋を買収、有力百貨店に伍(ご)するようになった。第二次世界大戦後は、新宿第一主義をとって堅実経営に徹する一方、若い顧客向けの販売戦略を展開して、高賃金、高能率経営による高収益百貨店に育てた。60年(昭和35)会長に就任。

[前田和利]

『土屋喬雄著『二代小菅丹治』上下(1969、72・伊勢丹)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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