小軽米村(読み)こがるまいむら

日本歴史地名大系 「小軽米村」の解説

小軽米村
こがるまいむら

[現在地名]軽米町小軽米

雪谷ゆきや川とその支流小玉こたま川・米田まいた川の流域を占め、丘陵地帯の中に狭い沖積地が形成されている。北は上館かみだて村。中世の城館跡として莇内あざみないになら館、市野々いちののに館はな、田屋たやに小軽米城、釜谷平かまやたいにくず館などがある。当地には天正一九年(一五九一)九戸政実の乱の当時小軽米久俊がおり、周囲を九戸氏方に囲まれながらも南部氏方に属し、乱後当村一円を与えられたという(参考諸家系図)。九戸政実の乱において当地は九戸氏の背後を牽制する位置にあたり、南部信直は野田氏に対して久慈氏と協力して小軽米へ出陣するよう再三の要請をしている(天正一九年七月一二日「南部信直書状」福岡川嶋文書など)。小軽米氏が当村を領したのは元和四年(一六一八)までで、同年五〇〇石余は北九兵衛直継に与えられた(「南部利直知行宛行状」太田孝太郎氏所蔵文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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