小野市村(読み)おのいちむら

日本歴史地名大系 「小野市村」の解説

小野市村
おのいちむら

[現在地名]宇目町小野市 上小野市かみおのいち下小野市しもおのいち

現宇目町の中央北部、しろ(六〇二・九メートル)の南東麓に位置。古代から豊後と日向を結ぶ交通の要衝で、小野駅を当地に比定する説がある。近世おか(現竹田市)から日向への道程上、九里目にあたり一里杭があった(「宇目梓山覚書」中川家文書)正保郷帳に村名がみえ、田高四五石余・畑高三六石余、宇目郷に属した。旧高旧領取調帳では高一九九石余。寛政八年(一七九六)の村位は中で、免六ツ七分(「高反別物成品々書抜帳」県立大分図書館蔵)。安永七年(一七七八)には小野市組に属し、大庄屋深田氏が居住(大庄屋・小庄屋・横目一覧「農民一揆」所収)。同氏は弾右衛門系深田氏で、寛永一一年(一六三四)忠左衛門のとき酒利さかり村から当村に移り、宇目郷総支配副役に任ぜられ馬飼大豆二二石余が与えられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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