少兵衛（読み）ちょんべい

精選版 日本国語大辞典

ちょんべい【少兵衛】

〘名〙 (「ちょんぺい」とも)

① 酒の異称。また、ちょっと酒を飲むこと。天明（一七八一‐八九）頃から用いられ、文政・天保（一八一八‐四四）の間には粋人の流行語にもなった。ちょんべ。

※歌舞伎・濃紅葉小倉色紙（1816）四つ目「こなん、ちょんぺいも行けると云ふやうな恰腹。ト酒を呑む真似をする」

② (━する) 世話をすること。文政（一八一八‐三〇）頃、京都祇園の花柳界の語。

※洒落本・箱まくら（1822）上「誰さんでおます。わたしちょんべいいたしませう」

③ 初心者。未熟者。しんまい。ちょんべ。

出典　精選版 日本国語大辞典