尾筒(読み)オヅツ

デジタル大辞泉 「尾筒」の意味・読み・例文・類語

お‐づつ〔を‐〕【尾筒】

馬の尾にかぶせる袋。尾袋おぶくろ
獣の尾の、付け根の丸く膨れた部分
最前ののら犬めと、―を取って引き戻し」〈浄・井筒業平〉

び‐とう【尾筒】

鳥の尾羽の付け根を覆う羽毛背側上尾筒腹側を下尾筒という。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「尾筒」の意味・読み・例文・類語

お‐づつ を‥【尾筒】

〘名〙
① 獣の尾のつけ根の丸くふくれたところ。
曾我物語(南北朝頃)八「新田は習ひし手綱(たづな)のやう、腰も切れよとはさみつけ、おづつを手綱に取り」
② 馬の尾にかぶせる袋。飾りの引馬尾髪全体を布帛でつつみ、唐鞍の具は金銅または革製の筒で尾髪の先端唐尾(からお)に結んで留める。おぶくろ。
※歌舞伎・敵討櫓太鼓(1821)二幕「馬の尾筒を取り、引摺りながら出て来り」

び‐とう【尾筒】

〘名〙
① 鳥類の尾のつけねの羽毛。尾羽の基部上下から覆っている一群の短い羽毛で、背面のものを上尾筒、腹面のものを下尾筒という。
小銃の銃身後部の遊底が移動する部分の称。〔歩兵操典(1928)〕

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