旺文社世界史事典 三訂版 「屈 原」の解説
屈 原
くつげん
戦国時代の楚 (そ) の王族で詩人・政治家
斉と連合して秦にあたろうと考えたが,対秦和親派の中傷により王から疎んぜられた。のち起用されたが,頃襄王 (けいじよう) のとき再び追放され,衰えゆく国勢を憂えながら湖南の汨羅 (べきら) の淵に入水した。彼の代表作『離騒』『天問』『九歌』などは『楚辞』に収められている。中国革命後,架空の人物として存在を抹殺されようとしたが,中華人民共和国では史的確実性が強調され,中国最初の人民詩人とされている。
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