屍・尸(読み)しかばね

精選版 日本国語大辞典 「屍・尸」の意味・読み・例文・類語

し‐かばね【屍・尸】

〘名〙 (「死にかばね」の意)
死体死骸(しがい)。なきがら。かばね。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※信長記(1622)一五上「屍(シカバ)ねを路径にさらさんよりは」
[語誌]①は「宇津保物語‐吹上下」や「宇治拾遺物語‐六」などにも、伝本によっては、この語が認められるが、いずれも近世初頭の書写もしくは刊行の時期の形を反映したものである可能性があり、確例とはしがたい。近世に入ると、「かばね」や「しがい」とほぼ同等の意味で、擬古文体の作品に多くの例が見出されるようになる。

し【屍・尸】

〘名〙 死人のからだ。しかばね。なきがら。死骸。
色葉字類抄(1177‐81)「尸 シ カハネ」 〔史記‐伍子胥伝〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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