デジタル大辞泉
「属する」の意味・読み・例文・類語
しょく・する【▽属する】
[動サ変][文]しょく・す[サ変]
1 ある勢力に従う。所属する。ぞくする。「政党に―・する」
2 望みを託す。嘱する。「最後の望みを―・する」
3 ずっと同じような状態が続く。
「程無く静謐に―・して、一天下又泰平に帰せしかば」〈太平記・一五〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ぞく‐・する【属】
- [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
[ 文語形 ]ぞく・す 〘 自動詞 サ行変 〙- ① 従う。くみする。部下となる。支配の下にある。従属する。しょくする。
- [初出の実例]「このくちふりたるいゑは、一人に属(ソク)(〈注〉ツケリ)せり」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)二)
- 「往昔、源氏に属せし時、義朝公より賜はらせ給とかや」(出典:俳諧・奥の細道(1693‐94頃)太田神社)
- ② その種類または範囲内にある。しょくする。
- [初出の実例]「小は無に属すとて」(出典:名語記(1275)二)
- ③ ひきつづいている。ずっとつながる。連続して同じ状態である。しょくする。
- [初出の実例]「雨時々降、自レ昼属レ晴」(出典:実隆公記‐文明七年(1475)六月一日)
- ④ 数学で、その集合の要素となる。
- [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
[ 文語形 ]ぞく・す 〘 他動詞 サ行変 〙- ① 依頼する。託す。望みをかける。嘱(しょく・ぞく)する。
- [初出の実例]「閻王此偈を誦じをはって、すなはち彼文を尊恵に属(ゾク)〈高良本ルビ〉す」(出典:平家物語(13C前)六)
- ② 文章をつづる。書く。作る。
- [初出の実例]「今度、行事職事頼佐、〈阿波守〉、依レ為二属レ文人一、召二著文人座一」(出典:台記‐天養元年(1144)一二月二四日)
- ③ よせる。その方向にむける。「目を属す」「耳を属す」
- ④ 従わせる。勢力下にいれる。範囲内におく。
- [初出の実例]「羽柴筑前守秀吉は〈略〉備前美作の守護、宇喜田を手に属し」(出典:幸若・本能寺(室町末‐近世初))
- ⑤ しつづける。
しょく‐・する【属】
- [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
[ 文語形 ]しょく・す 〘 自動詞 サ行変 〙- ① 従う。従属する。また、所属する。ある物事の勢力の中にある。ある一定のものの範囲内にある。ぞくする。
- [初出の実例]「天下の士卒皆官軍に属(ショク)して、勝事を一時に決候き」(出典:太平記(14C後)一三)
- ② 引き続いている。ずっと同じような状態である。ぞくする。
- [初出の実例]「近日朝廷已に逆臣の為に傾られんとせしか共、程無く静謐に属(ショク)して」(出典:太平記(14C後)一五)
- [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
[ 文語形 ]しょく・す 〘 他動詞 サ行変 〙- ① し続ける。ずっと同じような動作や状態を続ける。ぞくする。
- ② =しょくする(嘱)
- [初出の実例]「三百余騎打連て、降人に出たりける。執事に属(ショク)して、大将の見参に入んと申間」(出典:太平記(14C後)三八)
- ③ 所属させる。
- [初出の実例]「去る四日中村高致え邏卒十人を属し、大野迄出張候処」(出典:明治六年暴動一件諸報告(1873)私状を以て支庁より報知の写)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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