山伏し(読み)やまぶし

精選版 日本国語大辞典 「山伏し」の意味・読み・例文・類語

やま‐ぶし【山伏・山臥】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 山に伏すこと。野山に野宿すること。世をのがれて山中に住むこと。また、その人。
    1. [初出の実例]「やまぶしも野ぶしもかくて心みつ今はとねりの閨ぞゆかしき〈健守〉」(出典:拾遺和歌集(1005‐07頃か)雑下・五二九)
  3. 仏道修行のため山野に起き臥しする僧。山ごもりの僧。
    1. [初出の実例]「やまぶしは苔の衣などのみこそ身には添ひたれ」(出典:多武峰少将物語(10C中))
  4. 修験者をいう。
    1. <a href=山伏〈七十一番職人歌合〉" />
    2. [初出の実例]「やまぶしの腰に着けたる法螺貝の、丁と落ち、ていと割れ、砕けて物を思ふ頃かな」(出典:梁塵秘抄(1179頃)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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