山崎駅(読み)やまさきのえき

日本歴史地名大系 「山崎駅」の解説

山崎駅
やまさきのえき

大山崎にあった古代の駅。「日本後紀」弘仁二年(八一一)閏一二月一四日条に「遊猟于水生野、御於山埼駅、山城・摂津二国奉献、賜五位已上衣被」とある。次いで弘仁四年二月には、山崎駅をもって嵯峨天皇の行宮とされた。「凌雲集」には「河陽駅経宿、有京邑」「江亭暁興」「春日遊猟、日暮宿江頭亭子」などと題された嵯峨天皇の詩が収められている。中国風に淀川の北の意で河陽の名を付されたものと思われ、これ以後平安人士の間では河陽は山崎の別称ともなった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報